⼿肌と環境にやさしく、多くの⼈に古くから使われてきた⽯けん。そんな⽯けんも、原料となる脂肪酸の種類や配合で汚れ落ちの⼒は⼤きく変わります。ウタマロ⽯けんを開発する時、私たちは、たくさんの種類の脂肪酸(⽯けんの原料となる油のこと)を試験し、固さと汚れ落ちの性能を⾒るため次から次へと⽯けんを試作しました。脂肪酸と⼀⾔で⾔っても、ラウリン酸やオレイン酸などたくさんの種類があり、その組み合わせとなったら無限⼤です。そんな中、何百回と試験を繰り返し、ついに⽔に溶けやすく汚れになじみやすいだけでなく、適度に柔らかく⽣地も傷めにくい、洗濯⽯けんとして適した脂肪酸の組み合わせを⾒つけ出しました。ウタマロ⽯けんは、原料の選定からこだわり抜いて作っています。
⽯けんの製法は主に、中和法とけん化法という2つの製法があります。ウタマロ⽯けんは中和法で作っているのですが、それには理由があります。それは、中和法の⽅が不純物が少ない、純度の⾼い⽯けんを作ることができるからです。ウタマロ⽯けんは、汚れ落ちを良くするために、できるだけ純度の⾼い⽯けんを作るように⼼がけています。また、⽯けんを固める⽅法としては主に、機械練りと枠練りの2つの⽅法があります。ウタマロ⽯けんは、機械練りで作っているのですが、これにも理由があります。それは、機械練りの⽅が⽯けんの結晶が細かく砕かれ、汚れになじみやすい⽯けんができるからです。このように、ウタマロ⽯けんは原料だけでなく、その製法にまでこだわって、汚れ落としに適した⽯けんを作っています。
⽯けんの出発原料となるのは、脂肪酸と呼ばれる油の⼀種です。ウタマロ⽯けんは外⾷産業に使⽤され廃棄される油を回収し、再度精製された回収リサイクル油を原料に使⽤しています。これは、汚れ落ちの良さだけでなく、環境に対して配慮した原料を使⽤することで、持続可能な社会に少しでも貢献できるように、という思いで使⽤しています。昔、料理の後の余った油から⽯けんを作る廃油⽯けんというものが、環境にやさしく、汚れ落ちが良いということで重宝されていましたが、ウタマロ⽯けんは⾔わば廃油⽯けんの進化版のようなものなのです。
ガンコな汚れを落とすためには、⽯けんを汚れている部分にしっかりつけて、汚れとなじませる必要があります。どんな強⼒な洗剤も、この基本が抜けていると汚れは落ちません。その洗う基本をしっかり実⾏するために、塗ったところが分かるようにウタマロ⽯けんは緑⾊をしています。汚れた部分にうっすらと緑⾊がつくまで⽯けんを塗り、その後もみ洗いする時には、その緑⾊がちゃんと消えるまでしっかりもみ洗いします。そうすることで、汚れはしっかり落ちてくれます。その⽬印としての役割が緑⾊にはあるのです。
もともと市販されている⽩い⽣地の⾐類の多くは、⽣地をより⽩く⾒せるために蛍光剤が塗りこまれています。しかし、蛍光剤は洗濯とともに少しずつ流れ落ちていき、徐々に⾐類は元の⽩さを失っていくのです。ウタマロ⽯けんは、洗濯で失われる⽩さを取り戻すために蛍光増⽩剤を配合しています。ウタマロ⽯けんに配合されている蛍光増⽩剤は、安全性が確認されているものを使⽤しています。
「⼿肌にやさしい洗剤はガンコな汚れに弱い」。という悩みに⼀⼼に向き合い、開発はスタートしました。相反するものの両⽴が1番の難関でした。開発を進める上では、家事をする⼥性研究者や⼥性社員に何度も試作品を使⽤してもらいましたが、案の定何度もNGが出ました。たくさんの原料を検討し、最終的に⼿肌と環境にやさしいアミノ酸系洗浄成分に着⽬。そこに洗浄⼒を上げるためだけに洗浄補助剤を最低量配合するという⽅法に絞りました。また、数種類のアミノ酸系洗浄成分を上⼿に組み合わせることによって、低い濃度の界⾯活性剤でも洗浄⼒のある適した組み合わせを⾒つけ出しました。⼀連の開発に要した期間は実に3年。⻑い時間をかけて何事にも妥協せずに作り上げたこだわりの洗剤です。
⽯けんは⾃然にも⼿肌にもやさしい洗浄成分として知られていますが、実は私たちが新しく着⽬したアミノ酸系洗浄成分も引けを取らない優秀な洗浄成分です。環境への負荷を表す⽣分解性も⾼く、⼿肌にもやさしい、⽯けんと似た特徴を持っています。素肌や髪にもやさしいことから、⾼級シャンプーなどにも使⽤されています。ウタマロリキッド、ウタマロクリーナー、ウタマロキッチンを⽯けんではなく、アミノ酸系洗浄成分に着⽬して作ったことには理由があります。それは、⽯けんでは実現できない使⽤感の良さを実現するためです。⽯けんで洗濯すると⾐類が⽯けんカスでゴワつく、⾷器を洗うと⾷器がすべる、掃除に使うと⽯けんカスでくすんでしまう、といった問題がありました。私たちはそれらをクリアしつつ、⼿肌と環境にやさしい洗剤を作るために、アミノ酸系洗浄成分に着⽬しました。
私たちがアミノ酸系洗浄成分を選んだのは、実はもう1つ理由があります。それは⼼地よい⾹りを実現するため。⾹りと⾔われると、多くの⽅は⾹料のことかと思われますが、洗剤の⾹りというのは、⾹料だけで決まるものではありません。洗剤の⾹りは、原料の⾹りと⾹料の⾹りが合わさったものですので、本当にいい⾹りを実現するためには、原料の⾹りにも気をつける必要があります。例えば、⽯けんは少し⽢く⽣臭いような⾹りがします。また、よく使われている硫酸系の界⾯活性剤は、少しすっぱいような⾹りがします。それに⽐べて、アミノ酸系洗浄成分は、ほとんど癖のある⾹りが無く、⾮常にシンプルで上品な⾹りを実現できるのです。ウタマロシリーズには、ハーブ系の⾹料が配合されていますが、さわやかなハーブ系の⾹りを、できるだけそのまま活かすように作られています。
ウタマロシリーズの容器デザインのコンセプトは、「レトロさの中にも新しさを」。これは、中⾝のコンセプトとも共通しています。昔ながらの良い技術、良いデザインは残しつつ、今の時代に合った新しい⾯も持ち合わせている、そんなことを⼤切にしながら作りました。レトロでシンプルなモノというのは、どこか落ち着きを与えます。⽇々忙しく家事をする中で、落ち着きを与える雰囲気はとても⼤切だと思っています。⼀⽅で、ウタマロキッチンの容器は、⾷器洗い洗剤にはめずらしいポンプ式を採⽤。⼿軽なワンプッシュで簡単に洗剤を継ぎ⾜せ、洗剤の出しすぎも防げます。ウタマロクリーナーも、持ってみるとその持ちやすさが分かります。内容量の割には軽く感じ、⻑時間使っても⼿⾸が疲れにくいように設計されています。このように、レトロさの中にも、今の時代に合った使いやすさをプラスして、ウタマロシリーズの容器デザインは⽣まれました。